クラミジアの症状男女差

2019年12月01日

クラミジアの病原菌は、尿道や性器の粘膜に感染して炎症を起こします。男性と女性は性器や尿道の構造が違うので、クラミジア感染症の症状に違いがあります。痛みや高熱などの症状を感じれば医師の診察を受けて治療を始めることができますが、無症状の状態で病気が進行すると治療が遅れてしまう恐れがあるので注意が必要です。

男性のクラミジア症では、最初に病原菌が性器を通じて尿道の粘膜に感染します。感染してから数日~2週間くらいの間に尿道炎を起こし、排尿痛や排尿時灼熱感などの自覚症状が出ます。人によっては透明または乳白色の膿が出ることもありますが、サラサラなので気づかないケースもあります。男性の場合は感染初期に自覚症状があるので、この時点で医療機関で受診して治療を開始する人が多いです。

尿道炎を発症してから治療をせずに1週間ほど放置すると、クラミジア菌の感染が尿道の奥の方に拡がります。尿道の奥のほうには前立腺があり、この場所に病原菌が到達したら前立腺炎を発症します。前立腺には痛みを伝える神経が少ないのですが、周辺の皮膚の神経を通して正規の周辺で痛みを感じることがあります。前立腺は治療薬(抗生物質)が届きにくいので、この段階まで病気が進行してしまうと治療に長い時間がかかります。

前立腺炎を放置するとクラミジア菌が睾丸の近くにある副睾丸まで進み、この場所で炎症(副睾丸炎)を起こします。副睾丸は細菌などの異物が精巣に入り込まないようにするフィルターの役割をしており、病原菌が感染すると激しく炎症を起こして激痛や高熱の症状が出ます。睾丸は2つありますが、両方とも炎症を起こして腫れあがると不妊症になります。炎症がどちらか片方だけであれば、生殖能力は失われません。

女性の場合は、2週間程度の潜伏期間を経た後にクラミジア菌が膣の奥にある子宮の入口(子宮頚管部粘膜)に感染して炎症を発症します。この部分には痛みを感じる神経がほとんどないので、炎症が起こっても自覚症状がありません。クラミジアに感染すると膣炎を起こして抵抗力が弱まり、他の病原菌やウイルスに感染して悪臭・かゆみ・おりものなどが出る場合があります。膣炎を起こすと、性交痛を感じる人もいます。初期の段階で膣炎に気づいて適切な治療をすれば、短期間で完治させることができます。

女性の場合は感染初期の段階で痛みを感じにくいため、気がつかないで病気が進行してしまうケースが多いです。膣炎を放置するとクラミジア菌が体の奥の方に感染して、子宮内膜炎・卵管炎・腹膜炎の順番で炎症を起こします。子宮内膜炎を起こすと下腹部の痛み・生理痛・不正出血などの症状が出ますが、感染症と気づかない人もいます。卵管炎になると卵管が癒着して狭くなり、不妊症の原因になってしまいます。治療をして病原菌が除去された後も、卵管の癒着は元に戻りません。

男女ともに初期の段階で病気に気がつけば、治療薬を服用するだけで短期間で治療をすることができます。ジスロマックは1回服用するだけで1週間にわたり殺菌作用が続くので、簡単に治療ができます。ただし性器の内部は薬の殺菌効果が作用しにくいので、病気が進んでしまうとジスロマックを1回飲むだけで治療をすることができなくなります。クラミジア菌が性器に感染して炎症を起こすと、完治した後も後遺症が残ってしまう恐れがあります。

男性は排尿痛を起こすので、早い段階で治療を始めることができます。女性の場合は初期症状(膣炎)を起こしても気がつかない場合が多く、子宮内膜炎を起こした際に生じる不正出血や、腹膜炎を発症するまで放置してしまうケースも少なくありません。子宮の内部に病原菌が感染するとジスロマックを1回飲むだけでは治療ができず、完治まで数ヶ月間もかかってしまう場合があるので注意が必要です。