繰り返すカンジダ症の予防方法

2019年11月04日

膣カンジダとは女性性器感染症のひとつで、真菌(カビ)の一種であるカンジダ菌という細菌が女性器で増殖をすると起こる炎症です。カンジダ菌は健康な人の体に存在する常在菌で、健康な状態であれば炎症を引き起こすことはありません。女性器(膣)の内部には乳酸桿菌と呼ばれる善玉菌が常駐していて弱酸性に保たれており、カンジダ菌が内部に侵入して増殖するのを防いでいます。何かの原因で体の免疫力が低下したり通気性が悪い下着を着用して多湿状態になるとカンジダ菌が膣内に増殖して炎症が起こり、カンジダ症を発症してしまう場合があります。

カンジダ症の症状ですが、腟の外部周辺のかゆみ・灼熱感を感じたり白色や黄色のチーズ状のおりものなどが挙げられます。医療機関で受診をすれば、抗真菌薬を使用して治療をすることが可能です。治療はクロトリマゾールなどの外用薬を患部に塗布したり、膣用の坐薬を挿入したりフルコナゾールなどの飲み薬を服用します。治療を受けると9割くらいの人が治りますが、1割くらいの割合で再発を繰り返してしまう場合があります。

再発した場合には、エンペシドクリームなどを購入して塗布する方法もあります。エンペシドクリームは、医療用医薬品のクロトリマゾールと同じ有効成分が配合された市販薬です。

再発を繰り返す理由ですが、カンジダ菌は常在菌なので体から除去をすることができないため、症状が治まっても再び増殖して再発をする場合があります。再発をすると、かゆみやおりものに悩まされることになります。一部の方がカンジダ症を何度も繰り返す理由は、カンジダ菌が膣内に増殖しやすくするような要因があるからです。カンジダ症の再発を予防するためには、原因を理解して普段の生活で気をつけることが大切です。

カンジダ菌は湿潤部の皮膚で増殖をしやすいという特徴があるので、通気性の良い下着を着用することでも予防することができます。合成繊維の下着は保温性に優れていますが、通気性が悪くなりやすいので夏の時期は避けるようにしましょう。入浴・水泳後は外陰部を乾かすことや、おりものシートを使用する場合はこまめに交換をして湿った状態にならないようにすることも大切です。

何らかの理由で体の免疫力が弱くなると、常在菌が異常に増殖をして炎症を引き起こしてしまうケースがあります。免疫力が低下する原因には、風邪などの病気・疲労・ストレス・偏った食生活・頻繁な性行為などが挙げられます。HIVに感染して免疫力が弱くなることで、カンジダ症を繰り返すケースもあります。免疫力の低下を防ぐためには、病気の治療をしたり普段の生活に注意をしてライフスタイルを変えることが大切です。

湿った環境や免疫力の低下以外にも、膣内における細菌のバランスが乱れることでカンジダ症を発症する原因になることがあります。抗生物質を服用すると、副作用として体の中で病気を防ぐために働いている細菌(善玉菌)が殺菌されてしまう場合があります。抗生物質を服用して腸内の善玉菌が減ってしまうと、下痢などの副作用を起こすことが知られています。膣内でも乳酸桿菌が減少することでカンジダ菌が内部で増殖をする菌交代現象が起こり、カンジダ症を発症するケースがあります。クラミジア症などの細菌感染症の治療でやむを得ず抗生物質を使用しなければならない場合がありますが、抗生物質を乱用すると別の場所で細菌の感染症を招いてしまうので注意が必要です。

カンジダ症の治療は抗真菌薬が効果を発揮しますが、カンジダ菌が増殖をしやすい環境を改善しなければ治療をしても何度も再発を繰り返してしまいます。カンジダ症の再発を防ぐためにはライフスタイルを見直して免疫力が弱まるのを防ぐことや、抗生物質を使用しないために性病などの感染症を予防することが効果的といえます。